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富士山を望む地で母親と二人三脚 みんなから愛されるプロめざす
- 山梨県身延町で生まれ育った長澤愛羅選手(ルネサンス高校1年)は、2022年の日本ジュニアゴルフ選手権の女子12~14歳の部で優勝を果たしました。今後、飛躍が期待されるゴルファーです。母親の献身的なサポートを受けながら、富士山を望む町から挑戦を続けています。
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叔父の長澤稔プロの応援に行き「やってみたい」
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- ▲「最初はうまくできませんでした」。でも、どんどんゴルフにのめり込みました
競技を始めるきっかけは身近にありました。叔父がプロゴルファーだったのです。小学校に入学した年に母親の弟である長澤稔プロの応援に行き、「自分でもゴルフをやってみたい」と興味を持ちました。
当時は習字やピアノといった習いごともしていました。クラブを握っても「最初はうまくできませんでした」と苦笑いしますが、どんどんゴルフにのめり込んでいきました。「最初からプロゴルファーになりたいと思っていました」と、幼いころからの夢はずっと変わりません。 -
壁にはね返されるも、小学校最終学年で全国の舞台に
- 小学校2年生になると、叔父が紹介してくれた重田栄作プロの指導を受けるようになりました。まだ競技を始めて1年ほど。なかなか良い球を打てませんでしたが、「ひたすら打っていました」と熱心に練習を続けたそうです。
本格的に指導を受け始めた翌年、初めて出た大会で優勝することができました。ただし、出場者が少なかった県大会でのことであり、その先の関東大会では周囲のレベルの高さを感じることになりました。それでも、重田プロにパソコンでフォームを解析してもらいながら練習を続け、小学4年生になると平日は毎日練習に通うようになりました。 -
- ▲小学3年生のとき、初めて出場した山梨県ジュニアゴルフ大会で優勝しました
5年生のときも関東の壁にはじき返されましたが、小学校の最終学年になると、ついに全国大会出場へとたどり着きます。すると、2位に食い込むことができました。「悔しい思いもしましたが、練習をやってきて、やっと成績が出た」と喜びをかみ締めました。重田プロには今も指導を仰いでおり、明治安田生命の「地元アスリート応援プログラム」への応募も促してくれたそうです。 -
試合がある関東各地へも送迎 献身的な母親のサポート
- 長澤選手のゴルフ生活は、母・明日香さんとの二人三脚でもあります。練習場までは自宅から車で30分ほどかかるので、いつも母に送迎してもらっています。自宅と練習場の往復生活は早くも10年目になろうとしています。最近は帰宅すると午後9時になりますが、「お母さんはいつも送り迎えをしてくれ、帰ってきた時にはご飯も用意してくれていて本当に助かっています」と感謝するばかりです。
試合がある関東各地にも、山梨県から母が運転する車で出向きます。自宅のある身延町は静岡県に近い山梨県の南西部にあり、北関東の栃木県や茨城県、東京湾を越えていく千葉県への遠征は簡単なことではありません。大会中も付き添ってくれる母の献身的なサポートを受けて、長澤選手は挑戦を続けています。 -
豊かな水が育む果物と澄んだ空気 地元が大好き
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- ▲温かく見守ってくれる地元に感謝する日々です
身延町からの挑戦は続きます。富士山を望むこの町は、母の故郷であり、長澤選手の生まれ育った場所です。関東各地の遠征から帰って自宅の周囲をジョギングしていると、「お疲れさま」「試合のこと、新聞で見たよ」といった声を近所の方々がかけてくださるそうです。「みなさん、優しいなあって」。自分を温かく見守ってくれる地元に感謝する毎日だといいます。
山々からの豊かな水が育む、さくらんぼや桃、ブドウを食べて育ってきました。湯葉も名物で、「よく食べます。ワサビじょうゆでいただくのがおいしいです」。長澤選手にとって親しみのある地元の好物です。
水だけではなく、空気も澄んでいます。「身延町の好きなところは空気がきれいなところです。だから、普段から練習している近所のゴルフ場も大好きです」と、おすすめスポットを教えてくれました。大好きな地元だから、「試合でいい成績を残して身延町を有名にしたいです」と意気込みます。 -
原英莉花プロに憧れ、夢さらに大きく
- 「中学時代と同様、日本ジュニアの15~17歳の部でも全国優勝できるように練習しています。それに海外の試合に出られることも多いと聞いたので、ナショナルチームにも入りたいと思っています」と長澤選手。現在も目標に向かって練習を続けています。そのためには試合を重ねる必要がありますが、「お母さんと2人暮らしなので、支援をしていただけるとうれしいです」。母親の負担を減らすためにも、この応援プログラムを活用したいと語ります。
21年には日本女子オープンの練習ラウンドで一緒に回った原英莉花プロのプレーと人柄に引かれました。子どもの頃に抱いたプロになる夢はさらに強くなっています。
大会で活躍することはもちろん、「みんなから愛されるプロゴルファーになりたいです」。大きな目標に向かって、周囲とともに歩む努力の日々が続きます。
(取材・制作:4years.) - ================
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