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インカレ優勝を見据えて! 地元・山梨をスポーツで盛り上げる世代トップの実力派
- 「富士山を眺めると心が落ち着く」と語るなど、生まれたときから山梨県の自然に囲まれていた渡邊舜太選手。ホームだった精進湖を離れ、現在は進学先の立命館大学のキャンパスがある滋賀県で練習に取り組んでいます。「team山梨」ともいえる体制で地元全体から支えられるアスリートは、大学4年時でのインカレ優勝をめざし、必死にトレーニングに励みます。
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早朝7時からの練習も! 学生生活をカヌーに捧げる“練習の虫”
- 富士五湖の一つ、精進湖からカヌースプリント競技のカナディアン部門で世界をめざす大学2年生がいます。生まれも育ちも山梨県富士河口湖町。壮大な富士山を眺めて育った渡邊舜太選手は、富士河口湖町立勝山中学校の部活で運命の競技に出合いました。心を奪われたのは細長い舟に乗り片ひざを立てながら、1本のパドルを使ってこぐカナディアンカヌーです。初めのうちは舟に乗っては落ちて、の繰り返し。でも、湖面の上は陸上とは違う、水が自分にまとわりついて一体化していくような不思議な感覚がありました。始めてわずか3カ月で全国大会に出場。周りのレベルの高さに驚きつつも、刺激を受けて、ここから本気で取り組むようになりました。
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- ▲中学1年生の渡邊選手
氷点下の日も朝7時から練習に精を出し、速くなるために必死にこぐ。「カヌーは自分との闘い。中途半端にすると、妥協しますし、逃げ出してしまいます」。山梨県立富士河口湖高校に進学後も、時間の多くを精進湖の静かな水面で過ごしてきました。
「カヌーが大好きで、学生生活を捧げてきました」
高校時代は1年生でインターハイのカナディアンペアで優勝し、2年生の時にはJOCジュニアオリンピックカップ/第16回日本カヌースプリントジュニア・ジュニアユース小松大会のカナディアンシングル1000m、500mで3位に。国内では世代トップの実力を備えるまでに成長しました。そして2021年、さらに上をめざす転機が訪れます。 -
サポートの恩返しは結果で返す、地元への貢献を誓う
- 1通のメッセージが届きました。勝山中学校のカヌー部で2歳上の姉を指導していた縁もあり、自身を競技の道に導いてくれた恩師・都築和久先生に明治安田生命の「地元アスリート応援プログラム」のことを教えてもらい、応募を勧められたのです。
カヌーは1艇60万円以上。競技レベルが上がれば上がるほど、自分に合ったものが必要になります。また、高い目標を掲げるからこそ、フィジカル強化のためのサプリメントなど、日常的にかかる金銭的な負担は大きなものとなります。金銭的な援助は喉から手が出るほど欲しい。それでも、迷いました。「スポーツを通じて世界で活躍することを目標にしている人たちが対象でした。支援してもらうからには、相応の結果も残さないといけません。自分にできるのだろうかと」
何度も自問自答し、締め切りのぎりぎりまで悩んで答えを出しました。「やるからには覚悟を持ってやります」。プログラムへの応募はカヌーとの向き合い方を考える、良いきっかけになったと言います。「地元に貢献する」という趣旨にもひかれました。「ずっと周りから支えてもらっている自分が、スポーツで恩返ししたい」。そんな気持ちが強くなったと言います。 -
富士山を眺めると心が落ち着く
- 20年はコロナ禍の影響で練習ができない状況に陥りかけたものの、富士河口湖町役場と勝山中学校の理解ある対応に救われました。冬場の練習場所は体育館。一時は閉鎖になりましたが、感染症対策を万全にすることを条件に使用許可を出してもらったのです。「どのようにお礼を言っていいのか、わからないくらい感謝しています」
そして、心の支えになっているのは山梨の大自然。いつも湖面から壮観な風景を眺めています。「僕はずっと富士山を目にしながら練習してきました。つらいときに見ると、心が落ち着くんです。どんなときも、富士山はそばにいてくれる感じで」。雪化粧が始まると、寒さが厳しくなり、練習も厳しくなるのが恒例。「頂上付近が白くなってくれば、覚悟しようと思いますね」。冗談まじりに笑う顔には地元愛がにじんでいました。 -
オン・オフの切り替えで、コンディション調整
- 練習に打ち込むあまり、中学生の頃はコンディション調整に苦労したという渡邊選手。心配性ということもあり、過去には試合前にオーバーワークとなってしまい大会で力を発揮できないこともありましたが、昨今は自身のコンディション調整がうまくできていると言います。「メニュー自体は特に変化がないのですが、オン・オフの切り替えをしっかりできるようになったのは成長した部分だと思います。休むことも練習の一つだと割り切り、無理をせずに体力強化に励んでいます」と話すなど、大学2年生の現在、充実した競技生活を送っているようです。
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地元・山梨を離れ、滋賀の地で取り組む新たなチャレンジ
- まさに「team山梨」ともいえる体制に支えられてきた渡邊選手ですが、22年4月に立命館大学に入学。地元・山梨を離れ、滋賀県で新たなチャレンジに取り組んでいます。「家族や友人も多いので、地元は心が落ち着きます。大学だとやはり少し気を張ってしまう部分があり、最初の頃は睡眠時間が短くなったりしていました。でも、練習設備がしっかりしているなど地元ではできない効率の良い練習ができています」
これまで慣れ親しんだ「精進湖」よりも距離が長い、琵琶湖・瀬田川でトレーニングを行なうことで、ロングでこぐことができるなど、環境を変えたことがさらなるレベルアップにもつながりそうです。 -
大学4年生でのインカレ優勝&世界を見据えてフィジカル強化
- 渡邊選手が掲げる目標は大学4年時のインカレ優勝。「今年度の実績を振り返っても、今はまだ圧倒的にパワー不足です。スタートで離されてしまい、後半に挽回できないことが課題だと考えています。自身最大の武器である有酸素能力を最大限に生かし、スピードを長時間維持するためにもまずは筋力増加をめざしトレーニングに励んでいます」と、渡邊選手。大学2年でインカレ決勝進出、3年でメダル獲得と、最大の目標から逆算し具体的なトレーニングプランを立てています。
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- ▲個人でパーソナルトレーニングに通うなど、大学外でも練習に励む渡邊選手
さらに、大学卒業後も見据えています。同じ富士河口湖高校の先輩で、いまなお日本のトップを走る藤嶋大規(ひろき)選手、三浦伊織選手の背中を追いかけ続けています。「いつかは超えたいと思っています」。世界最高峰の大会にたどり着くまで、日々の努力を怠るつもりはありません。 -
スポーツを通して山梨をもっと元気に。年々高まる地元への思い
- 現在は大学内でのトレーニングの他、街のパーソナルジムにも通っているという渡邊選手。効率よく筋肉をつけることに力を注いでいるため、プロテインの摂取は必須。さらに、疲労の回復を早めるサプリメントなど、食事や身体のメンテナンスにも力を入れています。ただ、安価なものは少なく、1カ月で1万円近くかかることも少なくないのだそう。22年度のクラウドファンディングで集まった支援は、主にサプリメント購入費に充てたといいます。「トレーニング効果を最大限発揮するためにも、EAAなどのサプリメントの摂取は欠かせません。支援があるからこそ、継続的な購入が可能となるため大変感謝しています」と、渡邊選手。プログラムと支援者の皆様に何度も感謝を述べていました。
「自分が強くなることで、地元へ恩を返したい。インターハイで優勝したときも、地元で『おめでとう』と言われて、うれしかったのを覚えています。スポーツを通じて、山梨をもっと元気にしたいです」
明るく、張りのある声には地元への思いがたっぷりこもっていました。
(取材・制作:4years.) - ================
2024年2月29日をもちましてクラウドファンディングを終了いたしました。
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■支援者一覧(順不同、敬称略)
明治安田生命甲府支社 矢野、明治安田生命甲府支社、いちのせ、オバタ、べんたん、めぐちゃん、きみちゃん、明治安田生命甲府支社 大村、keyy、やよい